鍼灸の推奨度が掲載されている国内の診療ガイドラインを学ぶ

森ノ宮医療大学鍼灸情報センターにて、医師による「診療ガイドライン」に掲載される鍼灸について継続的に調査されているみたいです。下記は2025年の報告です。

「鍼灸の推奨度が掲載されている国内の診療ガイドライン」山下 仁、大川 祐世、増山 祥子.全日本鍼灸学会雑誌,2025年第75巻2号,277-286

とても有効と書いてる疾患は少ないですが、可能性がある病気もまたたくさんあるように見えます。
以下は、上記の文献を読んで、わかりやすくしたいので独自の分類をさせていただきました。
◎=推奨 ○=弱く推奨・提按・可能性有 △=不明・可能ではある ×=認められない・実施しない

  • 脳卒中後の複合性局所疼痛症候群(肩手症候群) ◎
  • 脳卒中後うつ ○
  • 線維筋痛症 ○
  • 慢性疼痛 ○
  • 慢性偏頭痛・慢性緊張型頭痛 ○
  • 顔面神経麻痺(Bell麻痺・Hunter症候群・外傷性麻痺) ◎
  • 頭痛(偏頭痛・緊張型頭痛) ○
  • 歯痛 △
  • 耳鳴 ○
  • 過敏性腸症候群 代替として○
  • 過活動膀胱 ○
  • 間質性膀胱炎 ○
  • 女性下部尿路症状 ○
  • 分娩中の疼痛緩和 ○
  • 分娩誘発 ×
  • 陣痛促進 ○
  • 腰痛 ×
  • 上腕骨外側上顆炎 △
  • 変形性膝関節症 ×
  • Restless legs症候群(むずむず脚) ○
  • リンパ浮腫 ×
  • 癌の化学療法・放射線療法中もしくは後の電気鍼 ○
  • 癌薬物療法に伴う末梢神経障害(しびれ・疼痛) ○

上記は、認められないとありますが、実際に施術してみると、とても効果が高いと実感する場合も多くあると思います。なので、お灸に変えたり、上手にやってみることも必要かもしれません。全体的に整形外科疾患や疼痛性の疾患は、鍼もしくは鍼通電による効果を検討したものが多いのも特徴です。伝統的なお灸の効果については、まだまだ言及されていないので、これからの研究報告に期待したいと思います。

そして、お灸による臨床効果については、よく効くと実感しているので、お灸そのものが、まだ広く知られていない、もしくは日本で忘れられていると思います。

大学内の臨床研究においては、《疾患→経穴(ツボ)》、または《皮膚・神経刺激→生体反応》という関係性で見るのが主流に見受けられます。今後は、もっと伝統的な東洋医学、古くから行われているお灸を重視し、お灸そのものが持つ品性と精度を一層高める必要があると思います。
また、患者さまに注意してもらいたいのは、SNSで見られるように一発で治ったり、することもあれば、長くしないと効果がないこともあります。面白い効果のあるお灸をぜひ、やってみてください。

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